約1年暮らした佐多を離れ、海を挟んだ向かい側の頴娃町での暮らしが始まって、約1か月が過ぎました。
前にも書いたかもしれないけれど、毎日の情報量が濃くて体感としては、「まだ1か月?」
この1か月、ほぼ毎日家の外に出ては誰かと話しました。
元々はインドア。
どちらかというと引き籠りがちな自分がこんなにも外に出ている。
しかもそれをあまり億劫と感じていない現状に、我がことながら驚いています。
環境が変化したことで、まるで別人に
「人は環境に影響されやすい」とはよく言ったもので、この1か月の自分はそれ以前と比べて別人のように腰が軽いです。
正確にいうと大学1年時に、毎朝8:03の電車に乗って坂之上から鹿児島市役所近くのインターン先に出社していた時以来のアクティブさです。
なぜこうも自分の行動が変わったかというと、
「働き者の近くで過ごす時間が増えたから」
例えばここ1か月は工事の関係で自宅にWi-Fi環境を整えることができず、日中のPC作業はふたつや、(コワーキングスペース的な場所)をお借りしていました。
文章を書くという行動は内省的な作業が多いため、これまでは自宅で作業することが多かったです。
1人で集中して言葉を紡いでいく時間はとても楽しい。
でもふっと集中力が切れると、そのままズルズルと他のことに意識が乗っ取られてしまいます。
しかしふたつや、では自分以外のメンバーも仕事をしています。
それぞれが自分のPCを持参して、カタカタとそれぞれのタスクをこなしている。この環境が個人的にすごく心地いい。
自分以外にも目の前の何かと、向き合っている人がいる。
それを近くで感じられる環境が、自分自身の集中力にブーストをかけてくれて、これまで以上にタスク処理のスピードが上がりました。
わたし自身は意志の弱い人間なので「皆それぞれ頑張っている」環境に身を置けることが、すごくありがたいです。
無理をしない範囲で「皆も頑張ってるから、わたしも」と思える。
ふたつや、には外での予定がある日以外ほぼ毎日行っているので、ほぼ毎日そんな環境で過ごせています。
本当に心地いいので自宅のネット環境が整っても、しばらくは通うつもりです。
(クーラーが効いているから、という理由もある)
「移住に伴う無知」の解決がすごく早い
移住した最初の月あるあるの1つとして、「まず町について知る」があります。
どこで買い物をすればいいか、ゴミの捨て方、町の雰囲気など。
移住してすぐは知らないことが多すぎて、何がわからないのかわからない状態になりがちです。
そんな不安定な状態が続くと知らず知らずの内にストレスが溜まり、「せっかく移住したのに、イメージと違う」と移住疲れを起こしがち。
今回の頴娃町への移住については何度か遊びに行ったことのある町だったので、そこまで心配はしていなかったけど、ある程度不安定な状況が続くだろうな、と思っていました。
しかしそんな心配は何処へやら。
頴娃町、すごい。
ゴミの分別、捨て方
まずゴミについては、役場で貰った資料がいい。
分別の仕方がチャートのようになっていてわかりやすく、イラストも豊富で見やすい。
感動したのが、ヤクルトの蓋の捨て方。
便秘がちなお腹の調子を整えるために、お風呂上がりに飲むようにしているのですが、これがね、捨てる時に迷うんですよ。
「ヤクルト本体はプラスチックだけど、蓋は何ゴミなの?」と。
一緒に資源ゴミで大丈夫なの?それとも燃えるゴミ?
南九州市の答えは、「ヤクルトの蓋は不燃ゴミ」
イラスト付きで注意書きしてくれているところに、南九州市の親切さを感じました。
さりげなく気にかけてくれる町の人
移住して1か月も経っていないけれど、2回ほど頴娃町内の会合や懇親会の場に参加させてもらいました。
最初は名前と顔を一致させるだけで精一杯でしたが、段々と世間話をする余裕も出てきました。
そんな集まりの場で嬉しいのが、
「ゴミ捨ては大丈夫?」
「買い物はどこでしてるの?」
「○○日空いてる?」と様々な視点から気にかけてもらえることです。
しかも色んな人が色んな視点で、「大丈夫?」と声をかけてくれます。
その優しさに感謝しつつも、頭の片隅では
「なんでこんなに親切にしてくれるんだろう?」と疑問に思っていました…が、先日ある仮説が生まれました。
それは移住したばかりのわたしのことを、「過去の自分を見ているようだ」と思ってくれているのではないかということ。
ここ1か月の間にわたしがお話しする機会の多かった頴娃町の方々は、わたしと同じように頴娃町外から移住されてきた人が、結構います。
いわば移住の先輩が町内にたくさんいるという状況です。
つまり先輩方が過去経験した悩みや不安を、移住者であるわたしも経験する確率が高い。
同じ移住経験者だからこそ、わたしがどんなことに困っていそうか想像がつくのではないかな、と。
だからこそ色んな視点から声をかけてくれるのか、と。
そんな環境が、すごくすごくありがたい。
「相談していいんだな」と安心できて、心強いです。
今のところ、すごく暮らしやすい
移住評論家ではないから
(そんな評論家いるのか?)
こんな表現はおかしいかもしれないけれど、頴娃町、すごく暮らしやすい町です。
表現がちょっと乱暴かも知れないけれど、田舎のわりに選択肢が多いです。
南薩縦貫道のおかげで鹿児島市内まで1時間ほどで行けるし(東開町のイオンだともっと近く感じる)
Aコープ、コスモス、タイヨー、ローソン、ファミマなど頴娃町内で買い物できる場所も多い。
かと思えば開聞岳や大野岳などの山々が美しく、空は広くて気持ちがいい。
車で数分で海にも出れる。
決して都会ではないんだけれど、めちゃくちゃ田舎というわけでもなくて、なんだかとてもバランスがいい町だな〜というのが、1か月住んでみての感想です。
町も個人もバランスがいい。
内と外の境界線が1本の線ではなくグラデーションのようになっていて、移住したからといって無理に町の人になる必要はないんだなあ、と少し肩の力が抜けました。
特にノートに下書きなどせずに心のままに文章を進めたので、まとまりがあまりないですが、頴娃町暮らし1か月目はこんな感じでした。
7月は結構予定が詰まっていて、うまいこと乗り越えられるか不安です。
生温く見守っててください〜!
都会から鹿児島に遊びにこられた方が銛で突いたお魚と、彼が買ったビールと頴娃町で買ったとうもろこしと庭で採れたすももを一緒に食べた夜。
「物々交換みたいでいいですね」とまさかのナスDのYouTubeで盛り上がった夜でした。
ローカルはいいぞ。 pic.twitter.com/U6RDwwNC5Q
— かざり (@kazali0617) 2019年6月30日