松本清張賞受賞のファンタジー小説『烏に単は似合わない』が尊い

小説だいすき

かざり(@kazali0617)です。

 

鹿児島市内に住んでいた頃、鹿児島近代文学館で『精霊の守り人』の企画展が開催されたことがありました。

同じ時期にNHKで精霊の守り人のドラマが放送されていて、行きたくなった記憶があります。

しかし、精霊の守り人を読んでいなかったため「行ってもあまり楽しめないかもなあ」と二の足を踏んでいたらいつの間にか忘れていました。

 

それから時々「何でもいいからシリーズものを読みたい」と思うように。

シリーズものの定番といえばハリーポッターでしょうか。

映画は全部見たけど、本は読んだことないなあ。

 

大学時代にイギリスの官能小説シリーズを制覇して、読書に対して大きな自信がつきました。

本を読む筋肉が鍛えられたような気がした。

一時はそれでシリーズものを読みたい病は治りましたが、社会人になって再発!

 

そして先月、あるシリーズに出会ってしまいました。

 

八咫烏シリーズ

出会いは鹿屋のミスミにて。

本棚に掲示してあったポスターが鮮やかで、見入ってしまった。

そこには、松本清張賞受賞のファンタジー小説と書いてありました。

松本清張作品を読んだことはなかったけど、ドラマは何度か見ていました。

だから「松本清張ってミステリーで有名だよな。なのにファンタジーで賞とったの?」

 

気になってポスターを凝視していると、作者の阿部智里さんは20才で松本清張賞を受賞しているじゃないですか。

早稲田大学在学中だったらしいです。

 

もっとよく見てみると、八咫烏の世界の物語とのこと。

八咫烏って人間になったり、烏になったりできる人間だよね?(烏?)

もろファンタジー!求めてた小説。しかもシリーズものだ!

ということで1巻だけ購入。

 

読み終わった瞬間「早く次が読みたい!」

1巻のタイトルは『烏に単は似合わない』

わたしは文庫版を購入しました。

(今考えると本屋さんで見たポスターは文庫本の宣伝ポスターだった)

 

序盤はもろファンタジーで、春夏秋冬それぞれの特徴を表した4人のお姫様が登場します。

わたしは冬のお姫様がタイプだな〜とか呑気に読み進めていたら途中から雲行きが怪しくなります。

ここで思い出すのは、ポスターの文言松本清張賞受賞のファンタジー小説。

 

ちょっとネタバレになってしまいますが、半分ぐらいまではファンタジーだけど、後半はミステリー小説そのもの。

事件が起こって謎を解いて、次回に繋がる。

あれよあれよときれいに伏線が回収されていくのが気持ちよかったです。

 

ファンタジーが苦手な人でも、八咫烏シリーズはきっと大丈夫!

ミステリーずきな人は前半のファンタジーっぷりに「おいおい、どこがミステリーやねん」と突っ込んでしまうでしょうが、ページが進み場面が変わるごとに引き込まれます。

1巻をほぼ1日で読み終わり、数日後買った2巻も1日で読み終わりました。

 

舞台設定がしっかりしているので、八咫烏の世界の名称や役職を把握するまでちょっと混乱しますが、混乱しながら読んでもおもしろかった!

わたしが求めていたシリーズものは、八咫烏シリーズだったみたいです。

 

2巻もおもしろくて、すでに3巻も手元にあります。

もしかしたら好き嫌い分かれるかもしれないけど、興味がわいた方はぜひ読んでみてください。

これは、ハマる。